図鑑JOB ATLAS

防災の職種図鑑 — まず地図で、自分の座席を見つける

防災の仕事は「行政か民間か」「つくるか動かすか届けるか」で整理すると、自分がどこに立っているかが見通せる。

本図鑑は防災テック企業・自治体防災DX・国土強靱化の建設現場・危機管理コンサル領域で実際に求人化されている職種を対象とする。年収は当社取扱求人の実勢と厚労省jobtagの職業情報を独自補正した転職想定レンジ(経験・地域で変動)。

9ROLES

主要9職種の図鑑

防災テック事業企画・PMのキャラクターイラスト

DISASTER TECH PRODUCT MANAGER防災テック事業企画・PM

500–1,100万円 目安

自治体・企業向け防災システムの仕様と導入計画を決め、開発と現場の間で板挟みになる役。日常は要件のすり合わせ・自治体折衝・優先順位判断の連続で、技術力より「決め切る」胆力が問われる。

入り方
SIerや自治体営業出身、あるいはエンジニア出身のどちらからも入れる。防災特有の非常時要件を理解しているかが分かれ目。
市場感
面接で必ず聞かれるのは「平時利用」と「非常時利用」の両方を設計した経験があるか。ここで評価が割れる。
この職種をもっと深く

仕事の中身

  • 自治体・企業の防災担当へのヒアリングと要件定義
  • 開発チームへの仕様落とし込みと優先順位調整
  • 訓練・実証実験の企画と結果を踏まえた改修判断
  • 国土強靱化計画や補助金制度を踏まえた提案資料作成

面接で評価される経験

  • 非常時(災害発生時)を想定した要件定義の経験
  • 行政・現場双方と折衝し合意形成した実績

向いている人

平時は誰も使わないものを、いざという時に使われる形で設計し続けられる人。

次の一歩 事業責任者自治体向けアカウント統括独立コンサルタント
防災情報システムエンジニアのキャラクターイラスト

DISASTER INFORMATION SYSTEM ENGINEER防災情報システムエンジニア

450–950万円 目安

河川水位や避難情報を24時間止めずに流すシステムを組み、平時の静けさと非常時の急激なアクセス増の両方に耐える設計を背負う役。日常はインフラ構築・障害対応訓練・監視の繰り返しだ。

入り方
一般的なSIer・クラウドインフラ出身者が中心。防災特有の「絶対に落とせない」要件への理解が入社後に問われる。
市場感
面接では大量アクセス時の負荷対策や冗長化の設計経験を具体的に聞かれる。平時のシステム運用経験だけでは弱い。
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仕事の中身

  • 避難情報配信・河川監視システムのインフラ設計と構築
  • クラウド上での冗長化・オートスケール設定
  • 気象庁・自治体システムとのデータ連携API開発
  • 災害訓練に合わせた負荷試験と障害対応シミュレーション

面接で評価される経験

  • アクセス集中や障害を想定した冗長設計の実務経験
  • 官公庁・自治体システムとの外部連携開発経験

向いている人

普段は誰にも気づかれず、有事にだけ全国から見られるシステムを支えたい人。

次の一歩 システムアーキテクト防災テックPM自社プロダクトの技術責任者
防災製品開発エンジニアのキャラクターイラスト

DISASTER PRODUCT DEVELOPMENT ENGINEER防災製品開発エンジニア

420–850万円 目安

非常用電源や備蓄設備、感知センサーなど「使われないまま何年も保管される製品」を、いざという時に確実に動く水準まで作り込む役。日常は試作・耐久試験・規格対応の地道な繰り返しだ。

入り方
メーカーの機械・電気設計出身者が中心。異業種からは品質管理や試験部門を経由して入るケースが多い。
市場感
面接で聞かれるのはJIS規格や自治体の指定仕様への対応経験の有無。量産設計だけでは評価されにくい。
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仕事の中身

  • 非常用電源・備蓄倉庫・防災センサー等の製品設計
  • 長期保管を前提とした耐久試験・劣化評価
  • 自治体・企業の調達仕様に合わせた規格対応
  • 展示会や自治体向け説明会での製品説明

面接で評価される経験

  • 規格対応(JIS等)を通した設計経験
  • 長期未使用を前提とした信頼性試験の設計経験

向いている人

地味な部品一つの品質にこだわり続けられる、根気のある人。

次の一歩 開発リーダー品質保証責任者防災テック企業の商品企画
防災テック営業・事業開発のキャラクターイラスト

DISASTER TECH SALES & BUSINESS DEVELOPMENT防災テック営業・事業開発

450–900万円 目安

自治体・企業に防災システムや製品を導入させ、予算取得のタイミングまで含めて逆算して動く役。日常は自治体窓口との関係構築・入札対応・提案資料作りが中心で、技術より「予算年度」を先に押さえる感覚が要る。

入り方
法人営業出身なら異業種からでも入れる。自治体向け入札の仕組みを理解しているかで初速が変わる。
市場感
面接では自治体の予算サイクルや補助金制度への理解を必ず確認される。単なる法人営業経験だけでは弱い。
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仕事の中身

  • 自治体防災担当・企業BCP担当への提案営業
  • 入札仕様書の読み込みと提案書作成
  • 国土強靱化関連の補助金・交付金情報の収集
  • 導入後のフォローと次年度予算への継続提案

面接で評価される経験

  • 自治体・官公庁向けの提案営業や入札対応の経験
  • 予算年度を跨いだ長期の商談を成約させた実績

向いている人

決裁までの時間が長い商談でも粘り強く関係を続けられる人。

次の一歩 営業マネージャー事業開発責任者防災テックPM
国土強靱化 施工管理のキャラクターイラスト

RESILIENCE INFRASTRUCTURE CONSTRUCTION MANAGER国土強靱化 施工管理

450–1,000万円 目安

堤防補強や砂防ダムなど国土強靱化計画の工事現場で、予算・工程・安全を握り、揉めたときに矢面に立つ役。日常は現場巡回・協力会社との調整・工程判断の連続で、「決め切る」時間が技術より長い。

入り方
建設・土木の施工管理経験者が中心。防災関連工事は工期優先度が高く、通常の建築現場より調整力が問われる。
市場感
面接で必ず聞かれるのは公共工事の元請・下請どちらの立場で経験を積んだか。ここで評価と年収レンジが割れる。
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仕事の中身

  • 堤防・砂防ダム・治山工事の工程管理と安全管理
  • 協力会社の手配と予算内でのコスト調整
  • 自治体・発注者との定例協議と進捗報告
  • 災害復旧工事における優先順位判断

面接で評価される経験

  • 公共土木工事の元請としての施工管理経験
  • 災害復旧など緊急対応工事の指揮経験

向いている人

現場で起きるトラブルの矢面に立ち、判断を先送りしない人。

次の一歩 現場所長工事部門管理職発注者側(自治体技術職)への転身
自治体防災DX推進職のキャラクターイラスト

MUNICIPAL DISASTER DX COORDINATOR自治体防災DX推進職

400–750万円 目安

紙とFAXが残る防災行政の中で、避難所運営システムや情報配信の仕組みをデジタル化する役。日常は庁内他部署との調整・ベンダー選定・住民説明が中心で、技術導入より合意形成に時間を取られる

入り方
自治体職員からの庁内異動、または民間IT・SIer経験者の任期付き採用の二通り。後者は近年増えている。
市場感
面接では庁内の縦割りをどう突破したかの具体エピソードを聞かれる。システム知識だけでは評価されない。
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仕事の中身

  • 避難情報配信システム・避難所運営システムの導入企画
  • 防災部局と情報システム部局の橋渡し
  • ベンダー選定・仕様書作成・予算要求資料作成
  • 住民向け説明会や訓練での運用フォロー

面接で評価される経験

  • 庁内複数部署を巻き込んだ調整・合意形成の経験
  • デジタル化案件を予算化まで持ち込んだ実績

向いている人

遅くても着実に、行政の仕組みを一つずつ変えていける忍耐力のある人。

次の一歩 情報政策課の管理職防災テック企業への転身危機管理コンサルタント
消防官(公務員防災職)のキャラクターイラスト

FIRE AND DISASTER PREVENTION OFFICER消防官(公務員防災職)

350–700万円 目安

火災・救急・救助の最前線に立ちながら、予防査察や地域防災計画の策定にも関わる役。日常は当番制の現場出動と、非番日の訓練・書類仕事が交互に来る生活だ。

入り方
採用試験(地方公務員)を経て入るのが基本ルート。民間からの転職は稀だが、予防・査察部門は建築や設備の知識があると強い。
市場感
面接(採用試験の人物試験)では体力よりチームで動く適性を重視される。個人プレーへの志向が強いと評価が下がる。
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仕事の中身

  • 火災・救急・救助への出動対応(交替制勤務)
  • 建物の防火査察・消防用設備の検査
  • 地域住民向けの防災訓練・啓発活動
  • 地域防災計画の策定への協力

面接で評価される経験

  • 交替制勤務や規律ある組織での勤務適性
  • 地域住民との接点を持つ活動の経験

向いている人

決められた規律の中で、いざという時に迷わず動ける人。

次の一歩 予防課・査察担当への異動救助隊・特別高度救助隊定年後の防災アドバイザー
危機管理・BCPコンサルタントのキャラクターイラスト

CRISIS MANAGEMENT & BCP CONSULTANT危機管理・BCPコンサルタント

500–1,200万円 目安

企業の事業継続計画(BCP)を作り、経営層に「止まったら何が起きるか」を突きつける役。日常はヒアリング・リスク分析・訓練設計の連続で、経営層を動かす言葉選びが技術知識より重い。

入り方
コンサルティングファーム出身、あるいは自治体・大企業の防災部門経験者の両方から入れる。異業種からは分析力を武器に転身するケースが多い。
市場感
面接で必ず聞かれるのは実際に企業のBCP策定を最初から最後まで回した経験があるか。研修講師経験だけでは評価が伸びない。
この職種をもっと深く

仕事の中身

  • 企業の事業継続計画(BCP)の策定支援
  • サプライチェーンを含むリスクアセスメント
  • 経営層向け訓練(机上演習)の設計・進行
  • 災害発生時の初動対応マニュアル整備

面接で評価される経験

  • BCP策定プロジェクトを主担当として完遂した経験
  • 経営層を巻き込んだ意思決定支援の実績

向いている人

起きていないリスクを具体的な数字と言葉で経営層に伝えられる人。

次の一歩 シニアコンサルタント独立・フリーランス事業会社のCRO直下ポジション
防災アドバイザー(資格活用・独立系)のキャラクターイラスト

CERTIFIED DISASTER PREVENTION ADVISOR防災アドバイザー(資格活用・独立系)

350–800万円 目安

防災士などの資格を軸に、地域や企業の防災啓発・研修を請け負う役。日常は講演資料作り・自治体との調整・現場での訓練指導が中心で、専業では食えないため副業や兼業が前提になる働き方も多い。

入り方
定年後の消防官や自治体OB、あるいは会社員が副業として防災士資格を取得して参入するケースが中心。
市場感
面接(業務委託契約含む)では資格の有無より実際に訓練・講演を回した実績を問われる。資格だけでは仕事にならない。
この職種をもっと深く

仕事の中身

  • 地域自治会・企業向けの防災研修・講演
  • 避難訓練の企画・進行サポート
  • 自治体の防災アドバイザー事業への登録・派遣
  • 防災グッズ・備蓄品の選定アドバイス

面接で評価される経験

  • 研修・講演を実際に企画運営した実績
  • 地域や企業との継続的な信頼関係構築の経験

向いている人

一つの組織に属さず、地域や企業をまたいで関わり続けたい人。

次の一歩 自治体防災アドバイザー登録拡大危機管理コンサルタントへの転身防災系NPO・団体運営

この地図の登り方 — 王道は3本

現場から専門職へ消防官(公務員防災職)予防・査察担当を経験危機管理・BCPコンサルタント
行政の内側からDXへ自治体防災部局に配属自治体防災DX推進職防災テック事業企画・PM

どの道も、いきなり危機管理コンサルタントやPMには辿り着けない。現場の当番、行政の縦割り、規格対応の地道さ——焦って一段飛ばすと、面接で必ず聞かれる「その手前で何を判断してきたか」に詰まる。自分がどの階段の途中にいるか分からなければ、適性診断で確かめてみてください。

地図の上の、あなたの現在地を確かめる。

約4分の適性診断で、あなたが現実的に狙える進路タイプと、次に読むべき記事が分かります。

適性診断を受ける → 記事から読む

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